東京高等裁判所 昭和26年(う)5314号 判決
然し乍ら、麻薬所持の幇助は、物理的に容器、場所等を提供して麻薬の所持を容易ならしめる場合に限らず、当該麻薬を所持することを認識し乍ら、直接該所持に導くあらゆる一切の行為を謂うものと解するを相当とする。
されば本件において被告人が判示の如く八木喜代三と斉藤忠雄との間の仲介を為して、斉藤忠雄が判示塩酸モルヒネを受領して所持することを容易ならしめた行為は、これを麻薬所持行為を幇助したものと認むべきであつて、原判決には毫も事実誤認の違法は存しない。これに反する所論は独自の見解であつて到底採用し難く、論旨はその理由がない。